キャノン・EF17-40mm・4L 旅に最適の広角&標準レンズ
広島県、徳島県を拠点に広報・PR代行、カメラマン、ビデオグラファーをしている旅スタジオの豊田輝です。
前回に続いて旅に持っていったレンズのご紹介をします。
旅行にお勧めのレンズ2本目は、キャノンのEF17-40mm F4L USMです。
前回の続きになりますが、現地パリでの旅程を見ながら、シミュレーションを繰り返し、手持ちレンズから最適レンズとして選んだ2本のうち、1本は前回ご紹介したEF35mm・F2 IS USM。もう1本は、今回ご紹介するEF17-40mm F4L USM(以後EF1740表記)です。このレンズを選んだ理由のポイントを3つに絞ってご紹介します。
1.広角域から標準域までカバーできる
『添乗員』『カメラマン』として参加したパリのツアー旅程では、世界遺産の教会の見学が組み込まれていました。
添乗員として海外を飛び回っていた頃、神々しいステンドグラスが壁面に広がっている中世に建てられた教会を何度も訪れた経験がありました。
その頃は、写真撮影を本格的に行っていなかったので、キットレンズについている標準レンズを持っていって、教会内で撮影を試みましたが、私が撮りたい・表現したい写真が全然撮れなかったんです。
これは、リベンジを果たす時だ、と思ってEF1740で撮影した写真がこちらです。
◇17mm ISO3200 F値5.6 SS1/100◇
フランスの中心部、シテ島のサントシャペル教会(フランス語で「聖なる教会」の意)です。
ゴシック様式の最高傑作といわれている教会として有名ですが、そういった教会建築に関するうんちくはまたの機会に綴ります…。
そして、パリでルーヴル美術館に次いで人気のあるオルセー美術館で撮影。
◇17mm ISO1600 F値5.0 SS1/80◇
オルセー美術館は1900年代初頭に、駅舎として使用されていた建物がベースの歴史的建造物で、とても内装が豪奢。
巨大な絵画作品もレンズの広角域を利用して、難なく撮影できます。
◇17mm ISO6400 F値8.0 SS1/50◇
ここまでは広角レンズならではの写真を紹介しましたが、40mmまでカバーしているこのレンズは、標準レンズとしても使用できます。
標準域で撮影した、セーヌ河岸の写真はこちら。
◇40mm ISO1600 F値5.0 SS1/80◇
観光中におさめたい、広角域から標準域までの写真が撮影できちゃう一本です。
2.ズームレンズだけど長くならない(インナーズーム)
通常のズームレンズは、望遠側にするとレンズの長さが伸びるものが多いです。
例えばこんな感じに。
でもこのレンズは、17mm→40mmにズームリングを回しても長さが変わりません。
これは、旅行に持っていくレンズとしてはかなりポイントが高いです。
旅行中は、見るもの、感じるもの、いろんなものが新鮮でカメラを含めた貴重品への注意が散漫になりがち。
そんな時にやっちゃうのが、 建物や家具、道路標識などにカメラを ”ガツンッ” と当てること。
長く伸びたレンズの先を”ガツンッ” としたら、かなりの確率で撮影に支障をきたす状況に…
つまり故障します。
旅行中のトラブルって、かなり気分凹みますからね。
添乗員時代に、カメラに関することに限らず、不注意で何かを壊した、紛失した、トラブルに巻き込まれたお客様の凹んだ様子を何度も見てきましたら…。
インナーズームや単焦点など、故障しにくいレンズを旅行に持っていくことをお勧めします。
3.軽くてコスパが良いLレンズ
このレンズは、2003年に発売されたLレンズです。
Lレンズの「L」は「Luxury(=贅沢、高級)」から由来しているらしく、キャノンのレンズでは最高品質クラスのレンズを意味します。
キャノン純正レンズで赤のラインが入っていたり、白色のレンズはLレンズです。
そのため、17年前発売のレンズではありますが、描写力、色乗りもいいです。
しかも475gと軽い上に、状態の良いものが中古市場でLレンズにもかかわらずお手軽価格で出回っています。良品レベルで¥50,000前後です。
以上の3点がお勧めポイントですが、注意点として、「手振れ補正がない」「レンズフードがやたら大きい」「広角なので歪む」が挙げられます。
ですが、いずれの注意点も、そのことが分かった上で使用すれば、まったく問題ありません。
これらの理由からキャノンユーザー(フルサイズ機)の方であれば、前回紹介したEF35mm・F2 IS USM の次にEF17-40mm F4L USMをお勧めします!
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